2010年2月3日水曜日

トップアスリート育成事業「フィジカルチェック」

 1/30~1/31(1泊2日)、県内ジュニアトップアスリートのフィジカルチェックを行うため、愛知県のスポーツ医・科学研究所を訪れました。中高生男女合わせて7人(空手道2人、新体操2人、水泳2人、ボクシング1人)とそれぞれの指導者4人が参加しました。
 この研究所は、主に競技レベルの高いスポーツ選手を対象として、スポーツドックなどによる医学、体育を基盤とした支援や、スポーツ外傷・障害の診断、手術・リハビリテーションによるスポーツ復帰までの一貫治療を中心とした医学面における支援を中心に行っているそうです。

  さて、体力測定の目的についてですが、次のようなことが挙げられます。
①選手の素質の把握、及びトレーニング処方のための基準値
②不調原因の究明のための資料
③障害発生からスポーツ復帰までの治療
 リハビリテーションのためのトレーニング計画立案のための資料
 今回は、ジュニア選手ということで、主に①を目的に測定をしました。

 測定項目は、垂直跳び、最大無酸素パワー、体幹筋力、握力、背筋力、柔軟性、上体起こし、40秒パワー、水中体重、脚筋力、最大酸素摂取量、身体計測と盛沢山。また、引率の指導者には「トレーニングとスポーツ障害」についての講義を受講していただきました。
↑自転車エルゴメーターによる最大無酸素性パワーの測定↑トレッドミルによる最大酸素摂取量の測定
 空手道選手は膝屈曲筋力、新体操選手は柔軟性や体脂肪率、水泳選手は無酸素性パワー、ボクシング選手は持久力といったように、競技特性が測定結果によく現れていました。全項目測定後、競技別に別れてスタッフから測定結果及び個々の課題についての説明を受けました。

 子どもの場合、発育発達段階に応じたトレーニングプログラムを作成する必要があります。指導者は選手が晩熟なのか早熟なのか、思春期(成長期)は過ぎたのか、これからなのかといったように、個人差や性差を見極めて系統的なプログラムを作成していくことが重要です。
 私自身も、競技スポーツをしていますが、どうしても技術練習にばかり重点を置いてしまって、ウエイトトレーニングといったような、補助的なトレーニングをおろそかにしてしまいます。しかしながら、そのようなトレーニングが、スキルアップのためだけでなく、むしろ怪我・障害の予防のために必要であると感じています。
 これからまだまだ伸びていくジュニアアスリートたち。彼らの能力を最大限に引き出していけるよう、指導者をはじめ周囲の人達が適切な運動処方でサポートしていく必要があると感じました。また、参加したジュニア選手達には、今回見えた課題の克服と競技力の向上を目指して、さらに頑張ってもらいたいと思います。