2009年12月28日月曜日

競技力向上プロジェクト【水泳・ライフル】

 12月23日~25日、小松島航空自衛隊の室内プールで水泳競技の強化合宿が行われました。

 県内の将来有望なジュニア選手が集まっての練習はとてもハードです。12月はシーズンオフということもあり、とにかくたくさん泳ぐ、いわゆる泳ぎこみを行っていました。足ヒレをつけて〇m×〇本、足を使わずに泳ぐ〇m×〇本といった具合にメニューは細かく設定されていましたが、合計するとなんと1日で10km以上も泳ぐことに!この合宿には小学生も参加していたのですが、速いのなんの。しっかりメニューをやり終えていました。

 徳島県には50mのとれる室内プールが学校等にもなく、今回のように自衛隊の施設をお借りして強化練習を行っているそうです。選手たちも普段は各所属クラブの25mプールでしか練習できないので、このような練習会を行うことはとても価値のあることだと思いました。

 また、県内トップレベルの選手が一堂に集まるので、お互いに刺激を受け合うこともできます。この日は、今年の国体で見事入賞した成人女子選手も参加していて、ジュニアのみなさんとても良い刺激を受けたことと思います。

 この日は四国の強化合宿や中央(全国)の強化合宿と日程が重なっていたため、コーチ陣は3人でしたが、うち1人は大学生。ボランティアで手伝いに来てくれていたようです。でもこのように、先輩が選手として活躍するだけでなく、後輩の育成に関わることはとても大切で、ジュニア選手達にとっても、年齢の近い憧れの先輩に教えてもらえることは、モチベーションの向上につながると感じました。



 12月26日、徳島市ライフル射撃場でライフル競技のジュニア練習会がありました。

 銃刀法が改正されてから、ライフル銃の管理や取扱いがより厳しくなったそうで、練習はこの射撃場でしかできないようです。でも、徳島の場合比較的アクセスのいい場所に射撃場があるので、平日でも高校生達が自転車でやってきて練習をしているそうです。

  私も初めて見てみたのですが、すごく奥が深く、緻密なスポーツだという印象を受けました。直径0.3mmの針で刺したような“点”が10点なんですが、これを10m離れた所から狙うのだとか。全国大会の決勝ともなると、ど真ん中に当てるのは当たり前。それが0コンマ何ミリずれているか?で勝敗が決まるそうです。だから、集中力はもちろんのこと、ぶれない様に姿勢を保持することも大切だそうです。

 毎年国体でも多数の選手が入賞し、過去にはオリンピック選手も輩出しているライフル競技。現在は指導者の減少や練習場所が限られてしまうこともあり、選手が少なくなっているのが現状です。ライフル競技が「徳島のお家芸」と言われ続けるためには、競技の普及が重要になってくると感じました。

2009年12月24日木曜日

第8回スポーツ医科学セミナー

 12月22日(火)、徳島県立総合福祉センターで、平成21年度第8回スポーツ医科学セミナー、兼平成21年度競技力向上スポーツ指定校指導者研修会、兼平成21年度徳島県スポーツ少年団指導者研修会が開催されました。

 11月に行われた国体の報告会では、いくつかの競技団体から「メンタル部分の強化」が今後の課題としてあげられました。メンタルトレーニングは一般的にまだ普及しておらず、現場での指導方法が難しい部分があります。

 そのような経緯もあり、今回は「実力発揮につながるメンタルサポート~私が関わった実践の成果と課題~」というテーマで、メンタルトレーニングの分野で顕著な実績をお持ちの奈良教育大学教授の岡澤祥訓先生、三重大学教授の米川直樹先生を講師としてお招きし、お二人の先生がこれまでにご経験されてきたことを、実例を交えてご紹介していただきました。講演の後には、参会者との質疑応答形式でワークショップが行われ、このような場面ではどうすればいいのか?等の具体的な指導方法についてアドバイスを頂きました。

 練習は出来ないことを出来るようにするためのもの。大会では出来ることに自信を持ってプレーすることが望まれます。指導者は「負けない作戦」ではなく「勝つ作戦」を立てなければいけません。競っている試合では、指導者の方が慎重になりすぎてしまい、選手が能力を発揮できないことがあるそうです。選手が試合で最大限の能力を発揮するためには、指導者も正しい知識を持たなくてはいけないと岡澤先生はお話をされていました。そのために岡澤先生は講習会などを行う際、指導者の方も一緒に話を聞いてもらっているとのことでした。

 今回講演を聴かせて頂き、競技力と共に人間力を育てるためにも、これからのスポーツ界にメンタルトレーニングは必要不可欠なものだということを改めて実感することができました。



コーディネーター・長尾