2011年1月17日月曜日

平成22年度スポーツ医科学推進事業 「フィジカルチェック」

平成23年1月15日(土)~16日(日)、県内ジュニアのトップアスリートに対する「フィジカルチェック」を行うため、愛知県のスポーツ医・科学研究所を訪問しました。

この事業の目的は、定期的な測定を通じて、有望なジュニア選手の身体能力の変化を把握し、発育・発達段階に応じた段階的なトレーニング処方を提供することにより、トレーニングの継続的な実践に繋げ、トップアスリートの育成を図るものです。3年前より実施しています。

今回は、男女合わせて10名(器械体操5名、新体操3名、空手道2名)とそれぞれの指導者3名、体協事務局より3名が参加しました。

この研究所では、主に競技レベルの高いスポーツ選手を対象として、スポーツドックなどによる医学、体育を基盤とした支援やスポーツ外傷・障害の診断と、手術・リハビリテーションによるスポーツ復帰までの一貫治療を中心とした医学面における支援を行っているそうです。

測定項目は、最大無酸素パワー、垂直跳び、体幹筋力、40秒パワー、水中体重、形態計測、最大酸素摂取量、脚筋力等です。この測定と同時進行で、指導者に対して、研究所のスポーツドクターである鬼頭 満先生より「成長期のスポーツにおけるケガ・病気(外傷・障害)」について、実際のレントゲン写真等を用いて講義をしていただきました。
     ↑ 最大無酸素パワーの測定

↑ 水中体重測定:より正確な体脂肪率を測定し、 除脂肪体重(=筋肉量)を算出します。

項目測定後、データをもとに個々の課題について、研究所の山根先生より説明していただきました。

今回の参加者の中には、昨年より継続して2名の選手が参加しています。
比較できるデータがあることでより詳しい分析をすることができます。実際、継続の両選手とも体の成長具合やそれに伴う身体能力の向上がしっかり確認でき、今後のトレーニングプログラムにも活用されることが期待できます。

トレーニングプログラムは、ジュニア層においては競技の特性だけではなく、身体の発達の状況も踏まえて考える必要があります。また、腕や脚の周径囲の左右差が大きければケガの可能性が増えてきます。指導者はこれらのことを踏まえ、トレーニングプログラムを作成する必要があることを改めて実感しました。

今回参加してくれたジュニアアスリート達は、今後まだまだ伸びる可能性を持っている選手達です。今回の結果を参考にして、指導者をはじめとする周囲のサポートでさらに飛躍していってもらいたいと願っています。

(コーディネーター:竹本)